2015年05月

ベーシストは変態である。

ベーシストである僕がこんなことを言うのも何ですが、これは音楽を始めてから十数年、持論として持ち続けています。
これまで音楽をやっている人に話すと割と同意してもらえています。

今回は「なぜベーシストは変態になるのか?」もしくは、「なぜ変態はベーシストになるのか?」
ここに迫っていきます。

変態、といっても性的な意味だけではありません。
わかりやすく変態としていますが、要するにベースを選ぶ人間には「偏執的な性格が多い」ということなのです。

まず、みなさんはバンドといえば何を思い浮かべますか?

ライブやTV等で前面に出てくるボーカルやギターではないですか?
そして次に、後ろにどっしりと構えるドラム、華麗に鍵盤を操るキーボードなど…ベースを最初に思い浮かべる人は多分いません。
「いや、私はベースを最初に思い浮かべたよ!」という人、あなたみたいなひねくれ者はベースに向いてます。今からベースをやりましょう。

普通の人からすると、ベースってギターと見た目の違いが分からないし、曲のどの部分を弾いてるのか全く判別できないと思います。
僕も最初にベースを始めた理由は、後に一緒に音楽をやることになるHajimeくんが先にギターを始めていたので「今からギター始めても勝てねえな」と思ったのと、当時好きだったL'Arc-en-CielのベースのTetsuさんが凄く格好良く、その憧れからで、ベースの音楽的な役割は全く理解していませんでした。

実際始めてみると、ベースは本当に地味です。
基本は楽曲の低音部を支える役割ですから、普通の人は聴いていないような低音でボーンボーンやるだけで、目立つことなど滅多にありません。
そのクセ、間違えると和音の基本の音がおかしくなってしまうので不協和音になりメチャクチャ目立ちます。

さらにベースはリズム楽器でもあります。
ドラムと合わせて「リズム隊」という呼ばれ方を聞いたことがある方も居るのではないでしょうか。
ベースはドラムの叩き出すリズムに音程を付けてビートを作っていきます。なので、しっかりリズムを捉えて演奏できなければ全体がずれて聞えてしまいます。

要するにベースは、正確に厳格に演奏しているとまっっっったく目立たないけど、間違えたり下手だったりすると曲がメチャクチャになってしまい超目立つ…という、究極にマゾヒスティックな楽器なのです。

ここでひとつの変態性が表われましたね。
そう、ベーシストはドMなのです。
バンドという華々しい舞台に立ちながら大半の人にその役割を理解されず、しかしそれでも黙々と正確に演奏を続け、ミスしたときには戦犯の如き非難を浴びる…それを楽しむ姿勢、完全にMです。もしくは修行僧です。

しかし逆に考えてみて下さい。
楽曲の和音の根底を担い、ビートの基礎を作り出すのはベースだということになりませんか?
実は、ベースはリズムセクション(ドラム、リズムボックス等)とコード・メロディ楽器(ギター、ボーカル等)を繋げる接着剤のような役割を担っているのです。

ドラムが8ビートを刻んでいても、ベースが16ビートのフレーズを弾くと16ビートの跳ねたリズムに聞えますし、ギターがコードを変化させてもベースが同じ音を弾き続けるとスケールの大きな曲に聞えます。そうやって演奏の仕方によって楽曲の性格を変えることができるのがベースなのです。

ベーシストは「このコード、リズムでどの音をどう弾くか?」を常に考えている人種です。
これに正解はありません。
しかしそれは楽曲の雰囲気を決定する大きな要素なので、自分なりの正解を求めてベーシストは終わりなき探求を続けているのです。

そうなるとベーシストは必然的にオタクっぽくなります。曲を分析・分類して、他人の演奏を参考にしたり、自分ならどうするかなどを考えたりするので、色んなジャンルの音楽を聞くことが多いですし、ベースだけじゃなく他の楽器もよく見て、どんどん追求していきます。そうやって音楽の知識が増えると更に枝分かれして色んなジャンルに飛んでいき、オタク気質があるのでそのままその道のオタクになってしまうのです。

僕の場合で言えば元々映画・アニメのオタクでしたが、そうやってサブカルに大きく傾倒して歴史・仏像などのメジャーなところから、果てはオカルト・未確認生物のオタクへとなっていきました…。
そして今では乃木坂46のライトなファンです。

乃木坂46には乃木團というグループ内で結成したバンドがあります。

メンバーは
ボーカル
 能條愛未
 中元日芽香(※僕の推しメンです)
ギター
 川村真洋
  深川麻衣(※この間の握手でやられたメンバーです)
ベース
 中田花奈
ドラム
 齋藤飛鳥
キーボード
 永島聖羅
という7人です。

この中でベースを弾いているのが中田花奈というメンバーです。
彼女は自分自身がアイドルでありながらアイドルオタクという二律背反を抱えるメンバーで、オタクという視点から常にアイドルというものを客観視し、乃木坂46内でも自分に求められる役割をその場で判断してバラエティで大きく弾けたり、他にバラエティ的なメンバーがいるとツッコミに回ったりと非常にバランス感覚に優れた女性です。
さらにはダンスのスキルが高く、決められた振り付けを完全に習得した上で独自の表現をプラス出来る才能溢れるメンバーでもあります。

そんな彼女のオタク気質とリズム感、冷静な状況分析力、ちょっとシニカルな性格は非常にベーシスト向きだと言えるでしょう。
彼女をベースに選んだのが運営陣の誰かはわかりませんが、英断と言わざるを得ません。

初ライブの時からあまり動かず、殆ど目立たない演奏姿勢を貫いている彼女ですが(しかし笑顔は忘れていません)、演奏は着実に進化しています。
元々は氣志團の「One Night Carnival」を演奏するだけの企画バンドだったので、「One Night~」は先日行われた台湾ライブまで毎回演奏していますが、他のメンバーが同じ演奏の中でミスを無くすように練習を積み重ねているのに対し、かなりん(※愛称です)はより原曲に近いベースラインを弾けるように練習しているのです。
ベースの役割が楽曲の根幹を担うものだと理解し、原曲の雰囲気を再現する為に難易度の高い演奏にチャレンジしている…。これは全く目立たない努力です。しかし、非常にベーシストらしい一面であると言えます。

この事実に気づいたとき、僕の目からは涙が流れていました。
中田花奈は本物のベーシストなのだ。
このことに気づけたのは自分がベーシストだったから…僕にベースを与えてくれた神に感謝しました。

中田花奈は全ベーシストの未来です。
今からでも遅くありません。
皆さんも乃木坂46の活動を追いかけ、乃木團を追いかけ、中田花奈を追いかけましょう!
ちなみに僕の推しメンは中元日芽香ことひめたんですのであしからず。

ベーシストは変態であり、オタクであり、探求者である…。
僕はこの持論を死ぬまで言い続けるつもりです。


~乃木團近影~
左から中元日芽香(ひめたん)、能條愛未(じょーさん)、深川麻衣(まいまい)、齋藤飛鳥(あしゅ)、川村真洋(ろってぃ~)、永島聖羅(せいらりん)、中田花奈(かなりん)
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乃木團台湾ライブ
「One Night Carnival」

(関連動画から他の動画も観ることが出来ます)



※自分で言うのもなんですが、この記事めちゃくちゃ長いです。そしてアイドル論、握手会論等の独自見解が含まれています。ご了承下さい。

乃木坂46全国握手会atパシフィコ横浜に行ってきました。

乃木坂46のライトなファンになって早2年…。
それはライトなのか?というのは置いておいて、今までライブには何度か足を運びましたが、いわゆる本丸である握手会というのはどうにも抵抗がありました。

僕個人としてはアイドルとは遠くからその輝く姿を見ることこそが醍醐味であって、接触して話をするなんておこがましい、または急に人間味が出てきちゃってこれまでと同じように応援出来ないんじゃないか…と思ってました。
それでも握手会は乃木坂の活動の柱であり、せっかくファンになったのに自分からそれを拒否するなんて勿体ない!と今回参加してみることにしたのです。
なんて面倒くさい奴なんだ、こいつは。

通常AKBや乃木坂には全国握手会と個別握手会というのがあり、全国握手会は初回限定のCDに封入されている握手券で参加出来るお祭りのようなもので、ミニライブもあります。個別握手会はその名の通り、目当てのメンバー(「推し」と言います)を指定してCDを購入し、握手券をもらうというシステムで、よりコアなイベントになっています。

今回は全国握手会。いわば誰でも参加出来るお祭りです。
なので僕もある程度は気軽に出かけていきましたが、まず最初にぶち当たる関門はミニライブへの参加。ミニライブは握手会場で午前中に行われるイベントで、握手券を整理券と交換してもらい入場するシステムなんですが、その為の列が作られるのがなんと6時半!朝の6時半ですよ。ガチなファンならそれぐらい気合いを入れていかないと駄目なイベントなのです…。僕はライトなファンなので8時半過ぎに行きましたがそれでも整理券の配布まで1時間以上待ちました…。

10時すぎに会場に入ってからも11時開演なのでひたすら待つ。孤独と戦う。
しかし開演してしまえばこちらのもの。いつも通りにペンライトを振りつつ観覧。ミニライブはその時のシングルから全曲やるのですが、カップリングはその後のライブであまりやらない曲もあるので、一部レアなパフォーマンスになることも。
夏のツアーや新作ライブビデオの告知なども盛り込んでライブは終了。ここで握手会用の設営があるのでファンは一度全員はけます。

握手会開始まで1時間ほど間があるので、近くのカフェに入り握手会に向けて脳内シミュレーション。
全国握手会は一度にメンバー2名~3名と握手出来るというお得なイベントなのですが、メンバー1名に対して握手出来る時間が3秒ほどとかなり短いです。”握手会”なんだから握手できりゃいいじゃねえかと言われると身も蓋もないのですが…。
それでもせっかく来たのだから伝えたいことを伝えたいのが人情。短い時間で言えることを考えていざ会場へ。

13時半、握手会時刻に会場へ着いてみると外周に長蛇の列、列、列…。
とにかく今日は人の入りが凄まじく、何をするにも並びに並びます。その外周の列に並び、あっちこっち行かされること1時間半、15時過ぎにやっと会場入り。会場に入る際は荷物チェック、金属探知機により身体チェックなどを受けます。
そしてやっと握手会場へ!なんですが、またここからお目当てのメンバーが居るブースまで長蛇の列…しかしここまできたらもうやるしかねぇ!前しか向かねぇ!ということで、僕の推しメンバーであるひめたんこと中元日芽香さん(※画像1)のいる18レーンに並びます。ここには他にゆったん(斉藤優里 ※画像2)、生駒ちゃん(生駒里奈 ※画像3)がいて、いわゆるお得レーンです。
しかし、初握手会の自分にとっては推しメンであるひめたんに会うだけで死にそうなのに大丈夫なのか…と思いましたがとにかくシミュレーションを重ねて臨みました。ちなみに握手できたのは並び始めて1時間後の16時頃でした。

結果としては…それなりにシミュレーション通りにいったと思います。ひめたんには自分がファンであることを告げ、彼女の必殺技である「ひめたんびーむ」(※画像4)も頂けて大変満足でした。
ゆったんは喉の調子が悪く声が出ないということで、端的に「今回のシングルのペアPVが大好き」ということを伝えると、そのPVで出てきた飛び蹴りのポーズをしてくれました。声が出ないというハンデを上手く使ってジェスチャーで切り返すこの機転…さすがだなと思いました。
そして生駒ちゃん…デビュー当初から「乃木坂のセンター」としていつもど真ん中、先陣切って乃木坂を引っ張ってきたその経験がオーラとなって全身を覆っていて、目の前に立つだけで気圧されて一瞬言葉に詰まったほど。それでも話しかけると屈託のない笑みを返してくれて、さすがだなと。

最初の握手を終えて、自分の懸念していたようなことはまったくなく、メンバーはメディアやライブで見てきた通りのイメージだし、そのキャラクターのまま自分に接してくれるので、擬似的にテレビの中に入ったような感じで、ある意味アトラクション的に楽しめました。しかし、その後の握手で自分の中でのそのアトラクション感が大きく揺らぎ、握手の凄さ、怖さを知ることに…。

ほくほく顔で18レーンを出て、次に向かうは4レーン。
ここには僕の二期生の推しメンである蘭世(寺田蘭世 ※画像5)と、乃木坂最年長で癒しのオーラでは右に出る者のいないまいまい(深川麻衣 ※画像6)がいます。ここでも長い長蛇の列(頭痛が痛いみたいな言い方)に並びに並び1時間弱、ついにブースに到達。

寺田蘭世は初期は自分に自信がなく、メディアでも常にオドオドしていた二期生でしたが、加入当初から「選抜のセンターに立つ」という揺らぎない信念を持ち、今回のカップリング曲では見事センターを務めています。ミニライブでも披露したその曲のパフォーマンスが良かったことや、これからも選抜のセンターを目指して頑張って欲しいと伝えると、堂々と「頑張ります!」と応えてくれたし、その時にしていたガッツポーズが非常にね…凄い…あの、よかったです。

そしてまいまいこと深川麻衣…。僕はここで握手会というものの幸せと怖さを知りました。
もう既に慣れてきていた僕は、「今日が初握手会で、まいまいに会えて嬉しいです」と伝えました。それに対してまいまいは「本当?私も嬉しい」と笑って返してきました。それは確かにいつもテレビで見る笑顔なんですが、全てを包み込むような柔和な雰囲気とこちらが自然とリラックスしてしまうような言い方で、手も握られているし、まさに自分だけに言われているような(まぁここに限って言えば言われてるんですが)感じがして、妙な多幸感がありました。
そしてタイムアップになりかけたとき…僕は思わず「また来るね」と言ってしまいました。自分でも「また来るの!?」とその後思ったんですが、本当に無意識に出てしまったんです…。まいまいからは「また来てね」と言われて手を振られながらブースを出たんですが…。

ほわっとした気持ちのまま周りを見渡すと会場があまりに混んできたので、他のレーンに並ぶことは諦めて、僕は外に出ました。
駅までの道中「ああなんか凄い幸せな気分だなぁ…」とトボトボ歩いてましたが、次第に「これってヤバくない?」と思い始めました。

ガチ恋という言葉があります。
アイドルの握手会に通ううちに、アイドルに本気で恋をしてしまうファンのことです。
これまでそんなものは気の迷いだ。ありえない。そう思っていたのですが、やはり実際に体験してしまうとウムムと唸ってしまいます。もちろん、普通の恋愛感情じゃないんです(そういう人もいるだろうけど)。普段メディアを通して見ているアイドルが、握手会に行くと自分だけに笑いかけてくれる瞬間がある、それをずっと体験し続けたい…それがガチ恋なんじゃないかと思います。恋を成就させたいとかそういうことじゃなく、ただ続けたいんです、アイドルとファンだけど、そのアイドルが自分だけに笑顔を見せてくれる、その関係を。

それって麻薬じゃないか!そう思いました。
握手で得られる凄まじい多幸感…。それを持続するにはお金を払って握手会に行き続けないといけない。お金もかかるし、アイドルだっていつまでもアイドルじゃない…でもやめられない。続けられる限りは続けたい。それがガチ恋の正体なのかな、と実体験で感じました。

でもそれはいいことだと思うんですよ。喩えに麻薬を使ったけれど、何も悪いことをしてるわけじゃない。お金はかかるけど、幸せを得るにはそれなりに金がかかるもの。本人が幸せならそれでいいんです。

アイドルの存在意義って、「アイドルの笑顔がファンを笑顔にして、ファンの笑顔が周りの人を笑顔にしていく」ということだと思います。幸せな人の傍にいると何となく自分も幸せな気分になるじゃないですか。そうした笑顔の連鎖が生まれることがアイドルの一番の存在理由だと思います。

これまで握手会というものはただアイドルに触れるだけのイベントという認識を持ってましたが、今回それは改まりました。
アイドルの仕事現場を疑似体験でき、またアイドルから自分だけの幸せをもらえる場所…そう感じています。

さて、次の12枚目のシングルの個別握手会はどうしようかな…。


※参考画像

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